1976年9月26日 |
0⇒200m 9.18秒
0⇒400m 14.02秒
最高速 192.26km/h
外観からみて、想像のつかないパンチの効いた車であったのが、今回のサバンナ・スポーツ・ワゴン である。 エンジンルームを開いてみても、キャブレターもオリジナルのもので、「ウェーバー」とか 「日気」のダウンドラフトがついて いるわけではないわずかに、タイヤが、ワイドタイヤ/アルミホイール の組合せで、フロントより幅広いタイヤがリヤに組合わせられているにすぎない。インテリアも全く スタンダードのままである。 最初この車を点検するために、各部を見た時には、ハイパフォーマンスを 暗示するものは全くなかったわけだ。 しかし、エンジンをスタートさせた瞬間に、このワゴンは、 乾いた排気音とともにすばらしく良いアクセルの反応を示し、 その潜在能力がただ物ではないと 驚いたものだ。アイドリングも安定していて、バラつきが全く無いのも驚きだ。 数分のエンジンの ウォーミングアップを済まして、オーナーの「8000rpmは十分回ります」、との声を背に、スタート。 クラッチもノーマル車と殆ど差のない重さで、スポーツキットのプレッシャープレートを装着しているが、 全く気にせずに滑らかなスタートが出来る。 タイヤは、フロントが6JリムにBS102 185/70H R13 リアは、7JリムにヨコハマGTスペシャル205/70H R13であり、一応200km/hタイヤであるので 今回のテストにも十分耐えると思われた。 一周目は、デフ、トランスミッションのウォーミングアップも かねて、8分通りの力で走ってみる。 各ギア共に、アクセル反応は良いし、心配されたフロントの 浮きもない。直進性も心配ないので、 2周目に最高速テストをトライしてみた。 エンジンは、乾い排気温とともに吹き上がり、パンクから計測地点にフルスロットルで走り込んで ゆくが、直進性も全く心配なく、タイヤバランスもごく良くとれていて不快な振動は全くない。 そのまま不安なく計測区間をパスしてフルスロットルでもう一周出来る安定性を示した。 この時は、スピードメーターは200km/hを示し、ハイ・パフォーマンスもさることながら、 そのスピードにマッチしたノーマルの足回りのポテンシャルも高いことが理解できた。 このエンジンは、キャブレターは4バレルのままで、インレットポートの拡大、フライホイールの 軽量化と バランス採りといった、ごく軽度のチューニングであるので、最大のメリットは、 安定度が実に高いことである。 ローターリーエンジンのポテンシャルの高さをつくづくと 感じさせられた。殆どフルスロットルで3周した あとでも、排気管の赤熱もなく、調子は全く くずれなかった。トルクの出力も低中速に強く、0〜400mの実力は、3車中は最高のタイムを 記録した。41.02秒だ。 コスト・パフォーマンスの良い「効率」の高いチューニングの見本のような車だ。 |
Copyright(C)2000 RE Amemiya Corporation. All rights reserved. |