RE雨宮のRX-8特集
世界で唯一のロータリーエンジンを搭載した4ドア4シートスポーツカー「RX-8」 ここでは、その「RX-8」に関する「RE雨宮」での各商品紹介、 サーキットインプレッション、開発裏話等、様々な情報をご紹介して行きます。 |
「点火系のトラブルについて」 皆様もご存知のとおり、RX-8のイグニッションコイルはあまり丈夫ではありません。 リーデイングの1番のコイルの能力が低下しやすい事を考えると、コイル自体が 発する熱に加え、クーリングファンからの熱が加わる事が要因のひとつでは無いかと 考えられます。エンジンルーム温度の高いノーマルボンネットの車輌に 多い事からもその事が関連づけられます。 走行距離によって壊れるものではないようです。 イグニッションコイルのトラブルは、コイルが完全に壊れてしまえば、 エンジン・チェック・ランプがつくかは確認が出来ますが、若干の能力低下の場合は、 ほとんどの場合はエンジン・チェック・ランプがつきません。 その為、燃料過程で負荷の少ないNAエンジンでは解かにくいのが現状です。
RX-8は、フィードバック制御の幅も大きく、初期のトラブルの場合は、 アイドリングも補正でカバーされていまいますので、 燃費が悪くなってしまっている事に 気づかないまま走行していることも多くございます。 この様な症状が気になっているお客様は、 点検だけでもお気軽にお問い合わせください。 お住まいが遠方で当社までご来店が困難な方は、各 地のスーパーオートバックスで開催予定の当社販売イベントに、 専門スタッフを参加させていただきますので、お気軽にご指名ください。 今年は従来とおりの、ロータリーイベントに加えて、 RX-8のレドムを中心に的を絞った専門的なイベントも予定致しております。
当社に直接ご来店可能なお客様・各地の販売イベントに ご来場されるお客様には、 ロギングをしながらのテスト走行をし、センターからの入力・出力、学習値、 フィードバック量等を確認させて頂いております。 リプロした後は、学習は初期値に戻りますので、 アイドル学習に時間のかかる 車輌などには、念入りなチェックを致しております。 (もちろん、アイドル学習は終了させた状態において、 納車をさせていただきいております。) シャシダイナモにて、現車セッティングをさせていただくのが一番良い方法ですが、 書き換え後の、ロギングだけでもトラブルも発見できる場合もございますので、 お客様へのお車のインフォーメーションも充分にお伝えさせて頂けると思います。
※CPU書き換えのお客さまへのロギングでのデーター確認は、 サービスの一環として行っておりますので、他のご予約のお客様・ピットの 状況等によって、ロギングでのデーター確認が出来ない場合もございますので、 その際におきましては、ご了承の旨、よろしくお願いします。 また、書き換えをご予約いただく際に、ご用件をいただければ、 ピットの時間を調整してお待ち致しております。 各地の販売イベントにおいても時間の許す限り 対応させていただきますので、 同様にご予約にてごしめいをいただければ、 時間を調整させてお待ち致す事が可能です。
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★ レスポンスセーブのプログラムについて RX-8はメインコンピューターにおいて、 多くのプログラム・パラメーターエリアを、カーバッキングと呼ばれる、 低回転域でギクシャクするような現象を抑えるように プログラミングされています。 カーバッキングはロータリー特有の現象とも言われますが、 ハイチューンされた高回転型のレシプロエンジンでも、 同じような現象を起こす場合があります。 今までのワイヤー型のスロットルでは、トルクセーブ、レスポンスセーブの プログラムは、カーバッキングを起こす3000rpm以下を中心とした プログラミングでしたが、ドライブバイワイヤーが採用されたRX-8からは、 ほぼ全域でトルクセーブをされています。
エンジニアが設計した開発初期の段階では、 低回転域の扱いにくい部分を中心にしたトルクセーブの プログラムであったものが、開発の最終段階では、 年配の方から若い女性まで扱いやすいように、 ほぼ全域でトルク・レスポンスセーブされ、 万人向けのセットアップになっています。 このトルク・セーブのプログラムは、ノーマルではAT車からMT車まで ほぼ同じパラメーターを読み込んでいます。 RE雨宮のRedom A-typeは、RX-8をスポーツカーとして 購入された方の為に、この部分のプログラムのカーバッキング等 ドライバビリティーに悪い影響を与えるエリアを特定し、 各仕様ごとに、レネシスの潜在能力を100%発揮 できるようにセットアップしています。
その為、コンピューターチューニングにおける最大出力・トルク等の 数値的なスペックの向上以上に、レスポンス・走行フィーリング向上等、 体感出来る部分での劇的な変化向上を感じて頂く事が出来ます。 NAチューニングで、大きな変化を求める事をあきらめてしまっていた方 にも強くおすすめ致します。
\Redom A-typeで、RENESISの潜在能力を是非体感してください。
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〇低燃費に関わるセットアップについて Redom Atypeで燃料のセットアップをする時は、より的確な結果を出す為に HEX(十六進数)で表示されているマップをLSB(係数)で数値をA/F目標値に 変換する事で、より確実な結果が出せるようにセッティングしています。 実際には、リクエストリクマップ(プログラマーさんによさて呼び方は異なります。) 等のパラメーターと演算処理されてますので、このマップだけでセッティングを する訳ではありませんが、プログラム上でセッティングの目標数値となります。
目標値に対して演算処理されるフィードバックの量も、 リクエストトルクマップ等により制限されますが、 これらのパラメーターの調整で、ほぼ全域で低燃費の方向へ 向かうようにセットアップしています。
A/Fは、ハーフスロットルでアクセルが一定の状態での定置走行では、 完全なフィードバック制御の領域で、すでに14.7〜15.1のA/Fに 適正に処理されていますが、加速状態が走行パターンに入ると、 ノーマルより低燃費の方向に向かいます。 燃料を絞りすぎていまうと、トルク感が無くなる為、結果としてアクセルを 多く開けてしまい、燃費はかえって悪くなってしまう可能性があります。 セッティングをする上で重要な事は、適正な燃料でフィーリングを 向上させながら燃料を調整していく事です。
〇エンジンの耐久性に関わるセットアップについて
セットアップする上で更に重要な事は、エンジン耐久性にかかわる項目です。 3Dのグラフで見ても解かるように充填効率70%〜85% 700rpm〜9000rpm の領域の燃料を濃くセットアップしてある部分で、知らずに燃料を絞ってしまっている ショップもありますが、この領域は、アクセル前回からのアクセルオフで燃料カットが はたらく前に、メタリングオイルポンプからのオイルとともに、燃料も多く噴射させて、 高回転型のNAエンジンのアペックスシールなどを保護するために重要な部分です。 加速補整の項目で、アクセルOFF時の燃料カット前の増量補整も加算されますが、 マップ上でこの領域を絞りすぎてしまうと、高回転を多用する走行ではエンジンの 耐久性を著しく低下させてしまいます。 吸気排気をチューニングして、エンジンの充填効率が上がりますと全開域での 読み込み位置がかわりますので、アクセルOFF時の読み込み位置も正確に 補整する必要があります。 一般には見えずらい部分ですが、チューニングコンピューターの価値が 大きく変わる項目です。
〇メーカー純正とRedom Atypeのマップの違いについて
3Dマップとパラメーターの縦軸は回転で横軸は充填効率になります。 緑色の部分は、14.7,7:1の理論空燃比で黄色から赤に加速状態での 適切な空燃比になります。 色が緑に近いほど、理論空燃比に近くなり、低燃費型のセットアップになります。 Redom Atypeとのノーマルとのセットアップの違いを、イメージで感じてください。 ノーマルの6000rpmでの段差は、S-DAIS切り替わり時の、エンジン充填効率が 変化することに影響される部分ですので、他の補整マップとかね合わせて セットアップしています。
※注意 マップの数値は、参考として表示していますので、係数表示のデーターと数値は、 実際のお客様にセットアップしたデーターではありません。 現車セッティングをする場合は、調整するパラメーターの数が増える訳ではありません。 必要に応じて各補整マップと共に調整します。 |
S-DAIS (シーケンシャル・ダイナミック・エア・インテーク・システム) について 良く出てくるS-DAISについてご説明させて頂きます。 吸入ポート面積、吸気管長を制御して、吸入空気量及び燃焼効率を高めます。 プライマリーポートのみからの、吸入になります。 これによって、吸入空気の流速が早まり、燃料の霧化が向上し、 燃焼効率が改善され低速トルクが向上します。 開きセカンダリーポートからの吸入が始まります。 この事によって、吸入ポートの面積が大きくなり、吸入空気流量が増え、 中低速のトルクが向上します。
中高速領域になると、VFAD(バリアブル・フレッシュ・エア・ダクト)と、 APV(オグジュアリ・ポート・バルブ)が開き(前期の場合はハイパワー車のみ) すべてのポートから吸気されることにより、エンジン充填効が高まり、 エンジン中高速回転域での出力が向上します。 VFADはエアダクトの管長を短くする事により、吸入抵抗を低減します。 マニホールド長になります。動的吸入効果とは、高回転域で吸気タイミングの 異なる吸入ポートのローターが急激に閉じると、 吸入空気は慣性力によって動きが止まらずに圧縮されて高圧になります。 この圧力は、反転して圧力波となってポートタイミングの異なるローター側へ飛び込んで、 吸入空気を加圧します。これによって、吸入空気流量が増加し、 結果としてエンジンの充填効率が高まり高回転域での出力が向上します。 |
Float Mapについて 浮動小数点数といった言葉を使う事が多くなってきました。 (ANSI/IEEE Std 754-2008)と呼ばれています。特徴としては、 固定小数点数と比較して、絶対値の大きな値もしくは、絶対値の小さな値を 表現するのに適している為、誤差の概念のはっきりしている科学的な計算などで 多く用いられています。演算処理を早めるため、浮動小数点数プロセッサ(FPU)をECUに 内蔵していている事は、それを扱えるプログラムを確認出来た事からも解りました。 一例を参考として紹介いたします。
詳しいデーターはコチラをクリック!!
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「New Redom mini A-TYPE」の汎用度について
100%以上の125%まで存在します。ただし、ノーマルの状態では、 100%位の部分までしか読み込まない為か、それ以上の領域の メーカー(マツダ)のデーターはセットされておらず、 100%部のままの一定のデーターになっています。 吸排気系に高効率のパーツを装着した場合、メーカーで セットアップしていなかったこの領域(100%以上の部分)まで 読み込む様になります。この状況に対応する為に、 当社のRedom mini A-TYPEはその100%から125%までの領域もデーターを セットアップしてあります。その為、充填効率の高いサイドポート加工されたEngや ノーマルEngのままでも、もし当社製品より効率の良いパーツが有ったとしても、 その領域までセットアップしてあるので全く問題有りません。
A-TYPEのデーターを入れたからといって必ずしも当社のパーツ付けないと 駄目な訳ではありません。もちろん弊社商品をお勧めいたしますが、 お客様の好みのメーカーのパーツを使用して頂いても問題有りません。
このマップの読み取りはほとんどノーマルと変わりありませんので、 メーカーのセットアップを大きく変える必要は有りません。 問題になると思われる事は、吸排気系で効率が悪い状態の パーツを装着した場合で、著しくノーマルより出力が劣る場合、 その領域はノーマルではパーシャルの領域になりますのでセッティングが 大きくずれてしまっている場合があります。このような状態の主な例として マフラー・キャタライザー部の経年変化によるトラブルが挙げられます。 ターボ車では走行不能等の致命的なダメージを受けてしまう場合もありますが、 NAではこれによってEngがこわれてしまう事は無いと思いますが、 Redom mini A-TYPEの十分な効果は期待出来ません。 最近吹け上がり悪い等のトラブルや不安をお抱えのお客様で、 当社へ直接ご来店が可能なお客様は、Redom mini A-TYPEの作業をする前に、 まず診断を行う事も可能ですのでお気軽にご相談下さい。 |
EC-AT車とNew-type Super Redom mini for 前期4A/T・6A/T,後期6A/T
出足ではどうしても不満が残ります。 この点を改善する為にAT車用のRedomは、MT車用でセットアップしてある領域の データーに加えて、この低回転の領域も重点的にセットアップしてあります。 AT車は低燃費に安定して制御する為のフィードバック領域は、 MT車に比べて幅広い領域で有効に働いています。 この領域を正確にトレースする事によって、フィードバック制御する為の 一定の条件では低燃費走行に影響する事がない様に、セットアップしてあります。 そのため、E-スロットルとの併用でも、設定は低回転でのフィーリングを重視して ステップをセットできるので、中間域でのピックアップも向上し、 高負荷でのフィーリングも良好です。 上記内容は、Redom mini LIGHT又はA-Typeのデーターで採用されています。 このデーターを入れる事で通常走行でのレスポンス向上同様に、 よりスポーティな出足フィーリングを手に入れられます。 AT車オーナーで出足の悪さをあきらめてしまっている方も、 この機会に是非一度イベント等で体感していただく事をお勧めします。 |
Redom(純正CPU書き換え)RX-8のCooling Fanの 設定温度について
88のラジエターには、水温に応じて作動する2機のクーリングファンが付いています。 水温がノーマルのLoモードの作動設定温度(97℃)に到達するとファンが作動し始め、 Hiモードの作動設定温度(101℃)に到達すると2機のファンが更に高速回転する 仕組みになっています。 ノーマルCPUのファンの設定温度は、MAZDAが、温度効率・電気負荷による 燃費等の問題を考え合わせて、ベストの状態として設定しているものです。 しかし、インフォメータータッチもしくは、市販の後付け水温計を取り付けて温度を 確認していると、モードに切り替わるのが、101℃では夏場に水温が 上がりすぎている事が、気になってしまう事も事実です。 ではすべての仕様で、燃費、スポーツ走行性、エンジンコンティション等を 考え合わせた、当社推奨値に設定してあります。
・クーリングファン作動設定温度
※ヒステリシスとは、温度が下がり始めてHiからLo・Loから停止に作動の 切り替わる温度です。 ※設定温度は2010年2月現在のものです。 設定温度は各試験結果により更新される場合があります。 前期車両は、十六進数が浮動小数点で温度として、プログラムのデーターエリアに 表示されますので、そのまま温度として確認してリプログラミングしてあります。 後期車両は、前期同様CANのラインには温度として表示可能なデーターが 流されていますが、プログラム上ではセンサーの出力電圧の表示になります。 調整する時はセンサーの出力電圧を、実数とのバラメーターとして テーブルで変換してリプログラミングしてあります。 前期・後期ともにCPUのプログラム上ではクーリングファン作動温度 (実際は3ステップ+1制御)、ヒステリシス共に1℃刻みで調整する事は可能ですが、 当社推奨値をお勧めしています。 尚、車両のセンサーの出力電圧は、経年変化等により実際の水温と 若干前後する場合がありますのでご了承下さい。
・クーリングファンの作動温度の変更は前期・後期共に 当社の「Redomスピードリミッターカット」(\55,000)で対応可能です。
Redomで、ファンコントロールの温度は℃刻みで設定する事が可能ですが、 サーキット走行やスポーツ走行等をターゲットに、当社のRedomでhiモードの 作動設定温度を推奨値から下げすぎてしまうと、一般走行では温度効率が下がりすぎ、 電気負荷の増加を招くので結果として燃費も悪くなります。 その為、当社としては推奨値以下に作動温度を下げることはお勧めできません。
しかし、サーキット走行やスポーツ走行時には、Redomの推奨値以下の 温度からHiモードで電動ファンを作動させたい場合もあると思われます。 そのような時にお勧めなのが、当社の電動ファンコントロールリレー(スイッチ)です。 この商品を装着して頂けば、任意のタイミングで、 手動で強制的にモードで電動ファンを作動させる事が出来ます。 サーキット走行やスポーツ走行をされるユーザー様にお勧めの一品です。
ファンコントロールスイッチがオフの時は、CPUがRedomの場合は 当社推奨値で制御し、ノーマルの場合は、MAZDA推奨値でファンは制御されます。
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RX-8 RENESIS SIDE PORT加工 長年にわたるレース経験と、技術の蓄積によって、高精度のシールクリアランス、 ポート加工技術と、制御系の解析によるコンピューターセッティングで、 RENESISエンジンの、出力アップを実現しました。 出力特性は、S-DEIS(シーケンシャル・ダイナミックエアインテークシステム)の 機能を最大限に活かし、低回転域を犠牲にせず、低中速域から、高回転域間までの 出力アップを、実現しています。 当社製品の等長EXマニ+スポーツキャタライザー+スパードルフィンマフラーを 装着した前期6MT車で、CPUをRedom A-Typeをベースに今回のサイドポート加工 に合わせてリプログラミングし、ノーマルポートと比較して 約30馬力アップの最高出力278.3psを計測しています。 (計測は当社ローラー式シャーシダイナモにて計測しました。最高出力は、 車両コンディション等により5ps位上下します。) Redom A-Type for SIDEでは、ノーマルのフィードバックシステムを活かして、 セットアップしていますので、低回転域でのドライバビリティーにも、 まったく問題ありません。 サブコンやフルコンを使用せずに当社純正書き換えにて セッティングが可能な為、大幅な追加コストが発生しません。 エンジンオーバーホールついでにこのメニューの施工をお勧めします。 |
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